見学会

fuji-hime2009-08-01

昨日は京都府の「京もの認定工芸士」と外国人留学生を対象にした京都迎賓館特別参観と研修に参加してきました。
蒔絵師の方の講演を約90分聴いた後、皆で迎賓館に移動し、自由見学という流れでした。

迎賓館では撮影可の場所のみフラッシュなしでの撮影ができました。
勿論、沢山撮りました。



贅を尽くした建物の内外はここまで来ると気持ちが違う方に行ってしまいます。

一国民の意見としては私達の税金の使い方はこれでいいのか?という気持ちになります。
展示品に値段が付けてあるわけではありませんが、想像できないくらい高級そうでした。
細部の細部まで手を抜かず、こだわり通した!って感じです。
以前TVでどこかの教授が「桂離宮」の建築について話しておられまして、
「こだわりがここまで来るとうるさい。僕には分からない」みたいなことを言っておられました。
私は「桂離宮」も行ったことないし、だいたいTVでそんなこと言っていいのかな?と不思議で、とても印象深かったのですが、
今回この迎賓館を見学し、その意味が分かった気がします。
でも多分、離宮の方がもっとこだわりがすごいんでしょう。。


そして同じ工芸品に携わる職人としての意見として、何と言ってもやっぱり羨ましいの一言です。
後世に残す逸品を納得いくまで創りあげ、国から買い上げてもらい、大事に使われ、見てもらい、保管してもらう。
やっぱり、憧れですね〜。
そこにたどり着くまでの努力も大変だったんでしょうが。。。


迎賓館に携わった方達および業者も国宝級で名前の通ったところが納品されていました。
工芸品の業界も勝ち組、負け組で2分化されてきている気がしました。



色んな事を考えながら約30分ゆっくり見学しました。
今回、尊敬する截金(きりかね)の故江里先生の作品が私は一番心に残りました。一番心に訴えかけてくる作品で、洗練されたデザインは素敵で先生の御苦労と張りつめた緊張が伝わってきました。
やっぱり素晴らしい物は素晴らしい!