いよいよですね。

いよいよクリスマスですね。
これと言って予定はありませんが。ハハハ…(笑)そして(泣)
泣く程のことでもありません。


今月に染帯3本という無謀な野望をたてておりましたが、昨日2本目が完成しました。
1本目は「クリスマス」…クリスマスカード用
2本目は「トラ」…年賀状用
の柄です。
2本共「染帯」でありながら、「ハガキのデザイン」の要素を兼ねております。


私は毎年その年の干支にちなんだ染め物を年賀状に印刷しています。
来年は「トラ」ですし、ホントに悩みました。
「トラ」って描いた事ないですし。。ましてや友禅で。
そんな言い訳なんか関係なく自分なりに考えて描きました。
いつも柄を描く時に思うことは

・けして人の真似をして描かない!
・柄は大胆に描くこと!
・染め・友禅の工程・技法などを考えて描くこと!

ざっくり、こんなことを考えて描き始めます。
なんの言い訳にもなりませんが、今回は私なりの「トラ」を描いて当然であり、
また見る人が「それは猫じゃない?」って言われようと関係ありません。
私は狩野派でも円山派でもなんでもなく、またそれ(画家の描いた絵)を見ながら描いたわけでもないので
見る人が見たら「なんて下手くそなの!?」と言われて当然だと思っています。


私は人のを見て真似をして描いて友禅してそれを売り物にするということにとっても抵抗があります。
たとえ自分の物でもそれはしたくないです。
どうしてもお客さんが「この絵と同じのを着物や帯に描いてほしい。」と言われれば別ですが。


最近多いんです。パクリが。とにかくどこの業界でもじゃないですか?
ニーズがあるんでしょうが。。。
でもね。やっちゃいけないとは言わないけど、
自分の「身の丈」というのか技量は把握しておかないといけないと思うの。
一流を目指すなら自分の稚拙な才能をさらけ出して、厳しい批評を受けて、
それをステップに更に努力するっていうのがスジだと思うんだけど。。。
しかもそれを売り物にするとか、堂々と「これ私が描きました!」みたいなのって私は恥ずかしいけどな〜。


そんなことを考え、そして自分の稚拙さを言い訳にしながら昨日は「トラ」を仕上げました。
さて、2本は出来ましたが、3本目はというと・・・・・
先日師匠より「外注」が来ましたので、3本目は来年ということになりました。
そして必然的に昨日出来上がった「トラ」が繰り上げ当選となり、来年の府の展示会はこれを出品することにしました。
そうです。3本目は本当は府の展示会用の物だったのですが、間に合わないみたいなので「トラ」にしました。
きっともの凄い批評を受ける逸品です。ハハハ…(泣)